小関優杜|聞く力で、人の思いを丁寧に受け止めたい

聞く力と細部への配慮を武器に、人と地域をつなぐプランナーの挑戦
はじめに
現在lururuでインターンをしている山口陽向です。
社員インタビュー企画として、今回はlururuでローカルウェディングや地域プロジェクトに携わる小関優杜さんをご紹介します。
小関さんが大切にしているのは「聞く力」。
相手の言葉の奥にある気持ちを受け止め、形にしていく姿勢です。
その背景には、学生時代から積み重ねてきた経験と、挑戦の中で得た学びがありました。
周囲の声を形にする喜びを知った中学時代
中学時代、小関さんは図書委員長を務めていたそうです。
「“委員長”という役割に憧れがあって。任されることで初めて、みんなの意見を集めて形にしていくことの楽しさを知りました。」
本の貸し出し方法を工夫したり、図書室をもっと使いやすくするために周囲の声を聞き、クラスや先生に伝えていく。小さな取り組みではありましたが、自分の働きかけによって場が少しずつ変わっていくのを実感したといいます。
「ただ決められたことをこなすのではなく、人の意見を丁寧に受け止めて調整し、形にしていく。そこに自分の役割の意味を感じました。」
この経験はのちに“小関さんの聞く力の原点”となり、現在の仕事にも通じています。人の思いを引き出し、関係者をつなぎながら形にしていく姿勢は、まさにこの時に芽生えたものだといえます。
企画構想学科で育まれた“聞く力”
「高校時代、自分は何をしたいのか、はっきり言葉にできませんでした。」
そんな中で出会ったのが、東北芸術工科大学の企画構想学科でした。
「学科説明を聞いたとき、“人の思いを言葉や企画に変えていく”という学びにすごく共感したんです。自分が漠然と抱いていた“人と向き合いたい”という気持ちに、ようやく形が見えた瞬間でした。」
入学後も、その直感は確信に変わっていきました。特に印象に残っているのが、大学3年次に取り組んだゼミ活動。NTT東日本の依頼で「タウンページ巻頭特集」を制作し、編集長として1年間取材と記事づくりに取り組みました。
「“なぜこの人はこう語ったのか”を考える癖がつきました。相手らしい言葉を引き出すためには、事前の準備や相手の背景を理解することが欠かせないんです。」
この経験を通して、小関さんは「聞く力」をただの姿勢としてではなく、仕事で活かせるスキルとして磨いていきました。進路に迷いながら出会った学びが、現在のキャリアに直結する原体験となったのです。

ウエディングプランナーで培った橋渡し役
新卒で就職したのは山形市の結婚式場。
尊敬する先輩が働いていたことが大きな理由でした。
そこで担当したのは、新郎新婦との打ち合わせから当日の進行までを担うウエディングプランナー。
「おふたりがどんな結婚式にしたいのかを丁寧にヒアリングし、その思いを会場スタッフや料理、演出担当者などに正確に伝えて形にしていく。その橋渡しが自分の役割でした。」
“こうしてほしい”という表面的な要望だけでなく、その奥にある「家族に感謝を伝えたい」「ゲストに心地よく過ごしてほしい」といった気持ちまでくみ取り、具体的な演出や進行に落とし込む。
そのプロセスを通じて、小関さんは初めて「聞く力」が人の幸せをつくる力に直結することを実感しました。
lururuとの出会いと新しい挑戦
これまで多様な結婚式を手がけるなかで、小関さんの中に芽生えたのは「既存のスタイルを越えて、より新郎新婦の想いをもっと自由に表現できる結婚式をつくりたい」という想いでした。
その想いに重なる環境として出会ったのがlururuでした。
ただ結婚式をつくるだけでなく、おふたりと地域の物語を重ねていく。そんな新しい形の結婚式に惹かれ、転職を決意しました。
入社からまだ7ヶ月ですが、ローカルウエディングに加えて地域プロジェクトにも携わり、一歩ずつ学びを重ねています。
現場で直面した難しさと学び
印象的だったのは、出羽三山ガイド協会と連携した山寺の取材プロジェクトでした。
「6つの団体を取材して記事にまとめる仕事で、現場を歩きながら話を聞く中で多くの発見がありました。それぞれに魅力がある一方で、それをどう整理して言葉にするかが難しかったんです。」
単に情報を集めるだけでなく、“どうすれば読み手に伝わるのか”を考える必要があり、聞き取った思いをWEBを通じて届けることの難しさに直面しました。
「聞くことはできても、その価値をどう発信するのかはまだまだ課題だと感じました。」
初めて挑戦したからこそ得られた悩みや気づき。それは同時に「もっと工夫すれば、自分にもできることがある」という実感にもつながりました。
この経験を通じて小関さんは、聞いた思いを丁寧に受け止めるだけでなく、どう届けるかを考え続けることを今後の課題として捉えているそうです。

地域と人に寄り添う仕事を、もっと広げたい
「入社してまだ7ヶ月ですが、最初から大きな裁量をいただき、すごく成長を実感しています。」と話します。
今後の目標は、ローカルウェディング事業で年間4組の結婚式を自らプランニングすること。
「2人が幸せな未来に進めるように、心から寄り添う結婚式を届けたい」と語ってくれました。
地域と人に深く関わりながら、その思いを形にしていく小関さん。
彼の“聞く力”は、これからも多くの人の人生や地域に、温かい彩りを添えていきます。
話し手プロフィール

小関 優杜(Yuto Koseki)
山形市出身/山形市在住
東北芸術工科大学 企画構想学科を卒業。在学中は取材や地域プロジェクトに携わり、「人の思いを聞き取り形にすること」の面白さを学ぶ。編集長経験から“聞く力”を活かして人と人をつなぐ大切さを実感。卒業後は山形市の結婚式場でウェディングプランナーとして新郎新婦の声を形にしてきた。地域に根ざした結婚式を届けたいとの想いから、2023年に合同会社lururuへ入社。
現在はローカルウェディングや地域プロジェクトに携わりながら、“聞く力”を軸に人と地域をつなぐ橋渡し役として活動している。
書き手プロフィール

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
現在lururuでインターン中の、東北芸術工科大学4年の山口陽向です。
今回は社員紹介企画として、インタビューから記事の執筆まで担当しました。
言葉の端々からにじみ出る人柄や、お仕事への想いが伝わる内容になっていると思います。
読んでくださった方にとって、lururuの魅力やチームのあたたかさが少しでも届いていたら嬉しいです。